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新型コロナウイルス治療薬の開発状況は?注目すべき株式銘柄は?

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こんにちは、ゆうちゃんです。

今回は、新型コロナウイルス治療薬の開発状況は?注目すべき株式銘柄は?についてお話します。

新型コロナウイルスにより世界中でパンデミックが起きる中、有効な治療薬開発が注目されています。

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新型コロナウイルス治療薬の開発状況は?

【既存薬編(適応追加)12製品】

①レムデシビル(米ギリアド・サイエンシズ)

・エボラ出血熱の治療薬として開発された。コロナウイルスを含む一本鎖RNAウイルスに対して抗ウイルス活性を示す。・2020年5月4日、ギリアド・サイエンシズはレムデシビルを日本国内で承認申請。早ければ1週間で承認される見通し。承認されれば新型コロナウイルス治療薬として国内初承認となる。

・2020年5月1日、米食品医薬品局(FDA)はレムデシビルについて、重症な新型コロナウイルス感染症入院患者への緊急使用を認めた。

★FDAに緊急使用が認可されたエビデンスは?
米国立衛生研究所(NIH)傘下の米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)の主導する「ACTT」試験には、1063人を対象に、プラセボを対照に有用性が検討。新型コロナウイルスによる肺炎で入院した患者の回復までの期間がプラセボに比べ31%有意に早かったことが報告された。

★レムデシビルの供給体制は?
2020年5月1日時点で、患者に10日間投与する想定で、14万人分の在庫有り。必要であれば、2020年10月に50万人分、12月に100万人分を目標に生産。

・中国の研究チームはイギリスの医学雑誌に効果を確認出来なかったとの論文を発表。中国・湖北省の病院で、およそ230人の患者を対象にレムデシビルの臨床試験を行ったところ、統計的に有意な治療効果は確認出来なかった。

②ファビピラビル「アビガン」(富士フイルム富山化学)

・2014年に日本で承認された抗インフルエンザウイルス薬。2014年に西アフリカで流行したエボラ出血熱の治療にも有効に使われた。

・インフルエンザウイルスの遺伝子複製酵素であるRNAポリメラーゼを阻害することでウイルスの増殖を抑制。新型コロナウイルスもインフルエンザウイルスと同じRNAウイルスであることから、効果を示す可能性がある。

・2020年5月中に承認するため手続きを大幅に短縮して審査。5月4日までに国内でおよそ3000人の患者に投与。愛知県の藤田医科大学病院などで臨床研究なども行われている。結果はまとまっていない。また、海外で使用が認められているレムデシビルと異なり特例承認を適用することはできない。

・動物実験で催奇形性が確認されていることから、妊娠可能な女性、妊娠させる可能性のある男性への投与は、慎重な検討が必要。アビガン投与症例は藤田医科大と国立国際医療研究センターに情報提供する必要あり。

・重症インフルエンザ肺炎に対するアビガンとタミフルの併用療法の有効性が報告されている。

・国が新型コロナウイルス感染症用に約70万人分を確保。国はさらに200万人分まで生産を依頼。富士フイルム富山化学はアビガンの生産をすでに始めている。国内で唯一、アビガンの原料であるマロン酸ジメチルを生産しているデンカは、日本政府からの要請を受けて5月から生産を再開予定。

・日本政府は希望する国にアビガンを無償提供する方針で、50カ国への提供を想定。

武漢市の武漢大学中南病院では、患者をアビガンを投与したグループ(116人)と、ウイルスの侵入を阻害する薬剤であるアルビドールを投与したグループ(120人)の2つに分け、効果を比較した。その結果、回復率はアビガン投与群が「71.4%」、アルビドール投与群は「55.9%」と差がみられた。

・2019年にアビガンの物質特許が失効し、中国国内でアビガンを販売する浙江海正薬業股分とのライセンス契約も終了。アビガンはすでに中国国内で承認されているが、富士フイルムには一時金やロイヤルティは入らない。

・深圳第三人民病院では、アビガンを投与したグループ(35人)と、新型コロナにも効き目があるとみられている抗HIV薬の「カレトラ」を投与したグループ(45人)に分けて比較したところ、新型コロナウイルスが消失した期間は、アビガン投与群が「4日」、カレトラ群「11日」だった。胸部画像による改善率では、アビガン群「91.4%」、カレトラ群「62.2%」と、アビガンが効果を示した。

・2020年4月30日時点で80カ国近くから提供要請を受けている。政府は希望する国々に無償提供を行っており、39カ国への供与を調整済み。

③抗HIV薬ロピナビル/リトナビル配合剤「カレトラ」(米アッヴィ)

・日本では2000年にHIV感染症に対する治療薬として承認。ウイルスの増殖を抑えるプロテアーゼ阻害薬で、リトナビルはその血中濃度を保ち、効果を増強する。

・In vitroや動物モデルを使った研究でMERSへの有効性が示されており、新型コロナウイルスに対してもバーチャルスクリーニングで有効である可能性が示唆された。

・中国の医師たちが3月18日にアメリカの医学誌『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン(NEJM)』にカレトラと標準的な支持療法だけを比較したランダム化試験の結果を発表。症状の改善までに要した時間も致死率も両群に有意な差はなかった。カレトラは新型コロナウイルスには効かないことが明らかとなった。

④喘息治療薬シクレソニド「オルベスコ」(帝人ファーマ)

・日本では2007年に気管支喘息治療薬として承認された吸入ステロイド薬。帝人ファーマは厚生労働省からの要請を受け、この研究のためにシクレソニドの供給体制を確保。

・国立感染症研究所による実験で強いウイルス活性を持つことが示され、実際に患者に投与したところ肺炎が改善した症例も報告。

・国内では日本感染症学会が主導する観察研究が行われており、全国の医療機関から報告を集めて有効性の評価を進めている。

・藤田医科大学、国立国際医療研究センターでそれぞれ臨床研究が行われている。

⑤膵炎治療薬ナファモスタット「フサン」(日医工)

・呼吸器上皮に発現している宿主のタンパク分解酵素のひとつであるTMPRSS2は、新型コロナウイルスの肺炎発症に関与している可能性が示唆。

・セリンプロテアーゼ阻害剤カモスタットが、TMPRSS2細胞への新型コロナウイルスによる侵入を阻害したという報告がある。この結果から、カモスタットや類似薬剤であるナファモスタットが新型コロナウイルス感染症に有効である可能性があるのではないかと考えられ、東京大医科学研究所もナファモスタットが新型コロナウイルスの感染を阻止する可能性があると発表。

・人での実際の効果については国立国際医療研究センターなどと近く臨床研究を始める方針。

・安倍首相が上記4つに加えて5つ目の有力候補としたことで注目。

⑥抗IL-6受容体抗体トシリズマブ「アクテムラ」(中外製薬)

・日本で主に関節リウマチの治療薬として使われている。サイトカインストーム(過剰な免疫反応)を抑制することで重篤な呼吸障害を改善する効果を期待して、新型コロナウイルスによる重症肺炎を対象に、免疫を抑える薬剤の開発も進められている。

・中外製薬の親会社であるスイス・ロシュ社は3月末から、アクテムラの国際的な治験を開始している。人工呼吸器などが必要な重度の肺炎患者330人が対象。

・中外製薬も5月15日から、国内で同じく重症肺炎患者を対象に治験を始める予定。

⑦抗IL-6受容体抗体サリルマブ「ケブザラ」(米リジェネロン・ファーマシューティカルズと仏サノフィ)

・日本では骨髄線維症と真性多血症の適応で承認。

・米リジェネロン・ファーマシューティカルズと仏サノフィも、共同開発したケブザラのP2/3試験を欧米で実施中。日本でも近く試験が始まる見通し。

⑧JAK阻害薬ルキソリチニブ「ジャカビ」(スイス・ノバルティス)

・スイス・ノバルティスは4月2日サイトカインストームを伴う新型コロナウイルス患者を対象にジャカビのP3試験を準備していることを公表。

⑨JAK阻害薬トファシチニブ「ゼルヤンツ」(米ファイザー)

・JAK阻害薬トファシチニブ(米ファイザーの「ゼルヤンツ」)もイタリアで医師主導のP2試験が行われている。

⑩クロロキン・ヒドロキシクロロキン

・国内未承認薬。

・2020年3月末には米食品医薬品局(FDA)が緊急使用許可。米トランプ大統領も期待感を示した。

・欧州、米国をはじめ複数の国・地域で、多数の臨床試験が続けられており、数カ月以内には結果が出ると考えられる。

・日本でもヒドロキシクロロキンを投与して症状が改善した症例が報告。

・新型コロナウイルス感染症の患者に投与された症例で約100件の副作用を報告。ヒドロキシクロロキン単剤または抗菌薬のアジスロマイシンとの併用で43人に心臓の副作用が認められた。クロロキンに関しては、ブラジルの研究グループが4月16日、臨床試験で高用量のクロロキンに抗菌薬のセフトリアキソン、アジスロマイシンを併用した患者において、危険な不整脈の一つであるQT延長症候群が高頻度に認められたと報告。

・群馬大では、ロピナビル、リトナビル、ヒドロキシクロロキンの3剤併用療法の臨床研究が開始。

⑪血液がん治療薬カルクエンス「アカラブルチニブ」(アストラゼネカ)

・新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の患者を対象とした大規模な治験を実施予定。

・米国の医療機関がCOVID-19の重症患者にアカラブルチニブを投与したところ、初期段階の有望な結果が得られた。

⑫イブジラスト「ケタス」(米メディシノバ)

・多発性硬化症などを対象に開発中のイブジラストについて、米イェール大と共同でCOVID-19による急性呼吸窮迫症候群(ARDS)を対象とした臨床試験を開始。

・米アサシスとヘリオスは体性幹細胞を使ったCOVID-19由来ARDSの臨床試験を日本と米国で行っている。

【新薬編 6メーカー】

①武田薬品工業

・4月6日、原因ウイルスSARS-CoV-2に対する高度免疫グロブリン製剤の開発で、米CSLベーリングなど5社と提携すると発表。
・武田薬品工業含めて6社は原料となる血漿の採取から臨床試験の企画・実施、製造まで幅広く協力し、ノーブランドの抗SARS-CoV-2高度免疫グロブリン製剤を共同で開発・供給する。
・3月初めに抗SARS-CoV-2高度免疫グロブリン製剤「TAK-888」の開発に着手。

②リジェネロン

・SARS-CoV-2に対する多数の抗体を特定し、このうち2つを混合したカクテル抗体の臨床試験を初夏までに始める方針。

③米ビルバイオテクノロジー

・2つの抗体を特定し、中国での権利を上海のウーシーバイオロジクスに導出。
・米アルナイラムファーマシューティカルズと共同でSARS-CoV-2を標的とするsiRNA核酸医薬も開発中。

④米アブセラ・バイオロジクス

・イーライリリーと治療用・予防用の抗体を共同で開発中。

⑤ファイザー

・SARS-CoV-2に対する抗ウイルス活性を示すプロテアーゼ阻害薬候補を特定。
・今年7~9月期にも臨床試験を始める予定。

⑥ 塩野義製薬

・北海道大学人獣共通感染症リサーチセンターとの共同研究で、新型コロナウイルス株を用いて有効な化合物を見つけるスクリーングを実施し、ウイルス活性を抑える複数の「ヒット化合物」を同定。

新型コロナウイルス治療薬の開発状況まとめ

大変多くのメーカーが治療薬開発に参加しています。日々、状況が更新されているため、安心できる新薬ができるまで動向を見守りたいと思います。

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注目すべき株式銘柄は?

新型コロナウイルス治療薬の関連銘柄は?

・富士フイルムホールディングス(4901)&デンカ(4061)

アビガンは中国で有効性が確認されている。富士フイルム富山化学が3月31日に国内で新型コロナウイルスを対象にP3試験を開始。米国でも第2相臨床試験を開始する予定。富士フイルム富山化学はアビガンの生産をすでに始めており増産の準備も進む。国内で唯一アビガンの原料であるマロン酸ジメチルを生産しているデンカは日本政府からの要請を受けて5月から生産を再開予定。ただし、2019年にアビガンの物質特許が失効し、中国国内でアビガンを販売する浙江海正薬業股分とのライセンス契約も終了。アビガンはすでに中国国内で承認されているが、富士フイルムには一時金やロイヤルティは入らない状況。

・帝人(3401)

ぜんそく治療薬のオルベスコは、国立感染症研究所による実験で強いウイルス活性を持つことが示され、実際に患者に投与したところ肺炎が改善した症例も報告。国内では日本感染症学会が主導する観察研究が行われており、全国の医療機関から報告を集めて有効性の評価を進めている。藤田医科大学、国立国際医療研究センターでそれぞれ臨床研究が行われている。

・中外製薬(4519)

アクテムラは新型コロナウイルスによる重症肺炎を対象に、免疫を抑える薬剤の開発も進められている。スイス・ロシュは4月から中外製薬が創製したアクテムラのP3試験を米国、カナダ、欧州などで開始。中外製薬も国内でP3試験を始める予定。

・日医工(4541)

膵炎治療薬フサンは安倍首相が上記4つに加えて5つ目の有力候補としたことで注目。TMPRSS2細胞への新型コロナウイルスによる侵入を阻害したという報告がある。この結果から、カモスタットや類似薬剤であるナファモスタットが新型コロナウイルス感染症に有効である可能性があるのではないかと考えられ、東京大医科学研究所もナファモスタットが新型コロナウイルスの感染を阻止する可能性があると発表。人での実際の効果については国立国際医療研究センターなどと近く臨床研究を始める方針。

・メディシノバインク(4875)

多発性硬化症などを対象に開発中のイブジラストについて、米イェール大と共同でCOVID-19による急性呼吸窮迫症候群(ARDS)を対象とした臨床試験を開始。米アサシスとヘリオスは体性幹細胞を使ったCOVID-19由来ARDSの臨床試験を日本と米国で行っている。

・武田薬品工業(4502)

4月6日、原因ウイルスSARS-CoV-2に対する高度免疫グロブリン製剤の開発で、米CSLベーリングなど5社と提携すると発表。武田薬品工業含めて6社は原料となる血漿の採取から臨床試験の企画・実施、製造まで幅広く協力し、ノーブランドの抗SARS-CoV-2高度免疫グロブリン製剤を共同で開発・供給する。3月初めに抗SARS-CoV-2高度免疫グロブリン製剤「TAK-888」の開発に着手。

⑥ 塩野義製薬

北海道大学人獣共通感染症リサーチセンターとの共同研究で、新型コロナウイルス株を用いて有効な化合物を見つけるスクリーングを実施し、ウイルス活性を抑える複数の「ヒット化合物」を同定。

新型コロナウイルス治療薬の関連銘柄まとめ

新型コロナウイルスに関しては、世界的にまだまだ終息は全く見込めない状況であり、今後も治療薬の開発が進められていくものと思います。今後の注目ポイントとしては、①新型コロナウイルスの脅威はどの程度なのか?どの程度治療薬が望まれるのか?②有効性と安全性が認められる可能性がある治療薬か?、この2点に注目して株価上昇を見極めていきたいと思います。

打倒、新型コロナウイルス!!負けないようにしていきましょう~!

 

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